誰にも言わないで、ネ?
お願いだから。
秘密に、して。
Keep Secret
「あれ、は?」
「さぁ? トイレとか?」
4時限目が終わり、を週末のホグズミード行きに誘おうと考えていたのに。
僕らは付き合っているわけじゃないけれど。
一緒に行きたい、そう思ったから。
なのに、がいるはずの場所に、彼女の姿は既になく。
ジョージも不思議そうに首をかしげたけれど、それほど気にしていないようだ。
談話室に戻ってから誘えばいい・・・そうおもいながら、僕らは教室を後にした。
* * *
「くっ・・・んン。」
『声を押し殺しているけれど、ソコがイイんだろ?』
「・・・ぁあん!」
『ほら、硬くなってるだろ? そのまま指で押しながら回して嬲るんだ。』
「ひっっイぃん・・・つっ、あぁアん!」
なんで、こんなコト、しているんだろう。
ソファーに身を預け、だらしなく足を開き、
はだけたブラウスに指を這わせつつ、秘部をまさぐる私が、いる。
誰もいない、空き教室。
頭に響く、見知らぬ男の声。
否応がなしに、その男の言葉に従って、私は快楽をむさぼっていた。
『気持ちイイだろ? ソコを指先で摘んで、ゆっくり上下にしごいて・・・』
「はぁ・・・ハァん、ぁん。。。んん!」
『いやらしいなぁ。びちゃびちゃじゃないか。』
「・・・ンふぅ、・・・はぁ、あ、・・・イヤぁぁぁン!!」
『左手が動いてないぞ? 中指と人差し指で乳首を挟んで、そう、強弱をつけて・・・』
「ヒィ!。。。ひゃ!・・・もう、っぁ、ぁあ!」
『イけよ、そのまま軽く、イっちゃえよ。ほら。』
「ああぁんん、アッ・・・ハぁんん! 」
「えっ、・・・?」
うそ、でしょ?
どうして。。。フレッドがココに・・・いるの?
* * *
夕食までの数時間。
今日はジョージと手分けして隠し部屋のありかを探す予定にしていた。
頼みの綱だった忍びの地図は、ハリーに渡しちまったわけで。
かすかに残る記憶を頼りに捜索をはじめた。
「そういえば、この空き教室。一番最初に見つけたところだよな。」
入学して数ヶ月後。
忍びの地図ナシで見つけた隠し部屋。
久しぶりにその部屋へ、僕は足を踏み入れてみたくなった。
壁の前で、つま先を三回鳴らす。
ぽっかりとあいた穴に、その身を滑らせた。
「!?」
誰もいないはずの部屋に、ヒトの気配がする。
窓を背に向け置かれたソファーの上で、喘ぐ少女がひとり、見えた。
「えっ、・・・?」
まぎれもなく、そこにいたのは・だった。
めくれ上がったスカートからは、秘部が見え隠れしている。
はだけたブラウスからは、乳房がこぼれていた。
なにより上気した顔が、艶っぽい。
刹那、僕の中に“何か”が、入った。
脳内で再生されるのは、その“何か”の意識。
月夜の晩、箒に乗っているが見える。
そして、そいつはにまとわりついた。
息が少し、荒くなったは、急いで寮に戻る。
はベッドに横たわり・・・そいつの指示に従っていた。
「?」
目の前には、熱を帯びたがいて。
彼女は僕のベルトに、手をかけている。
潤んだ瞳は、まぎれもなく僕を、誘っているようにみえた。
「フレッド・・・ぉ願い、シて?」
理性は吹っ飛んでいた。
我慢なんて、できなかった。
僕の中に入ったそいつに突き動かされるかのように、僕はに
覆いかぶさった。
十分に熱くなったモノを、濡れそぼったに這わせる。
ヌルヌルとした感触だけでも、イっちまいそうになるを堪えて、
ゆっくりと、ナカに入れる。
「い、痛!」
「ッつ、キツ!」
ほぼ同時に、僕らは声を上げていた。
つながっている部分をよく見ると、血が滲んでいる。
「、もしかして・・・」
「ゴメンね、フレッド。初めてなんだけど・・・もう、我慢が・・・」
「事情は、なんとなく理解できたから。力、抜いて?」
「っ・・うん!」
涙を浮かべたが、いじらしくて。
安心して微笑むが、可愛くて。
彼女を包み込みながら、僕はゆっくりと動いた。
「、可愛いよ。大丈夫、僕がいるから。」
「あっあっ・・・フレ・・・っド、ぁン!」
「僕も、イっても、大丈夫?」
「フレッド。。。だ、大丈夫だから、うご、いて・・・ね?」
「・・、っつ・・・!」
「ふ・・あぁ、っあ、ぁアン!!」
白濁としたそれが、のスカートを汚す。
一気に虚脱感に襲われながらも、を抱きしめた。
「、好きだよ。」
それは、自然に出た言葉だった。
ずっと、そのキモチに気づかないようにしていただけかもしれない。
こんなことがなかったら・・・僕はいつ、君に思いを打ち明けられたのだろう。
と同時に、僕の中に入っていた“何か”の気配が、なくなる。
『幸せに、なれよ・・・』
頭の中に、男の声が響く。
「「今の・・・」」
の視線と、僕の視線が絡まる。
涙がひとすじ、の瞳からこぼれた。
「フレッド、ありがとう。」
「、こうなったからとかじゃ、ないから。僕はずっと・・・」
「うん。私もずっと、フレッドが、好きよ。」
重ね合わせた唇は、少し熱くて。
ぎこちないけれど、僕らは初めてキスをした。
* * *
「あれって・・・やっぱりゴーストなのかな。」
「たぶん。僕はそう、思うな。」
のスカートを呪文で清め、脱ぎ散らかした制服に袖を通し、ソファーでまどろむ。
を抱き寄せながら、ゆっくりと日が暮れるのを見つめる時間。
こんな放課後も、悪くない、なぁ・・・。
「このこと、絶対、秘密にしてよ! ジョージにも!」
「え? どんなことだい?」
「・・・もう。意地悪!」
くくっと笑いをこらえながら、おもわずからかってしまう。
以前から、いじると面白いくらいに反応して。
そんなをみるのが楽しかった・・・いや、好きだったんだな。
もちろん、顔を真っ赤にして怒るも、可愛いけれど。
「言えるわけないだろ? 双子だってお互い秘密ぐらい・・・」
「秘密ってなんだよ!?」
飛び込んできたのはジョージだった。
奴もココを知っているから、当然といえば当然だが。
「あれ? 。君もココを知っていたのかい?」
「う、うん。」
ジョージの問いかけに、ちょっと顔を赤くして、うつむく。
う・・・そんな表情をされると、もう一回、シたくなるってのに。
「「!!」」
のあごを引き寄せて、キスをもう一度。
ジョージは突然のことに、凍りついているように見えるけれど。
「さすがにジョージの前じゃ、キス止まりだろ?」
「おい、フレッド! お前?!」
の子猫のような喘ぎ声も、
の艶やかな瞳も、
僕だけのもの。
「秘密に決まってる、だろ?」
END